2017年11月28日火曜日

3つの驚いたこと


今授業で取り組んでいるのは、生徒が英語をロジカル思考を持って話すことです。これを西山くんととにかく一生懸命に取り組んでいます。

日本語PREPと言う活動を通じて、生徒たちに、母語で論理的に話をする訓練を楽しんでやってもらっています。お題に関しては全英連新潟大会でヒントを頂いたので、それを受けて毎日変えています。

さらに、構文と表現を効果的に混ぜていき、定着を図っていく活動を編み出し、それを毎回の授業で実行できるようになりました。有機的に文法・構文・表現を訓練しながら、speakingを軸に据え、自然な形で英語が身についていくJorden Methodです。これは、敬愛する米原先生のご著書で知った素晴らしい語学習得メソッドです。学校英文法とか入試対策みたいなことが頭を過ぎると、どうしても悩ましく感じるのが、オーガニックアプローチの中に、どのようにしてdrillのような要素を混ぜていくかということ。youtubeにあるJorden Methodの動画を何度も見ながら、米国人がいかにして日本語を身につけていくか、と言う過程の中に大きなヒントを見いだしつつ、今のスタイルに落ち着いている、と言ったところです。
授業で初めてやったのは、aufheben, アウフヘーベン系ロジックのスピーキングドリルです。これまでは、PREPで、point, reason, evidence/example, point の流れで生徒にロジカルに話をするように、と活動を行なっていました。

このaufheben, アウフヘーベンは、Aだ、という主張、そして、それと真っ向から対立する、Bだ、と言う主張の両者の善悪両面を鑑みて、良い面、悪い面をそれぞれ取捨選択しながら、より良い最良の第3案、Cだ、Dだ、Jだ、を編み出していくロジックの1つです。

これを、最初はプライマリーディベートのような手法でスピーキング活動を行なったのちに、構文や単語、表現などのframesを生徒に与えながら、ロジカル面を引き上げていくのです。

持論を展開していくだけではなく、相手の意見を傾聴しながら、自分のそれを融合し、より良き新たなアイディアへと昇華していくコミュニケーションを目指していく、と言う形を授業の活動の中で行うことができました。これは今まで20年の自分のキャリアの中で、初めて生徒に教えたことです。素晴らしい活動になったと思っています。明日も同じクラスで別のトピックで練習していこうと思っています。

最後はびっくりしたこと。
進研総合学力記述模試の結果が返ってきて、データを見ると、過年度比較で、今教えている生徒たちが平均偏差で5ポイント以上も上回っていました。4技能型授業、同時通訳トレーニング、音読トレーニングノートの記録活動、多読、アクティブラーニングを授業の軸に据え、詰め込み教育を一切廃し、授業を楽しく、脳みそをフル回転させ、authenticな教材をフル活用して1年半授業を行ってきた結果が、きちんとした数値として現れたこと、全国の同志や仲間に勇気を届けることができる、と胸が熱くなったのと同時に、若い人たちに、このやり方で結果が確実に出るから、大丈夫だ、と背中を押してやれるな、と嬉しく思いました。


暁の会で、さらにオーガニックアプローチを追求し続けて、authenticな語学学習を子供達のために模索し続けていきたいと思っています。

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...