2016年11月1日火曜日

子供に勝る天才なし。

8月、9月、10月と怒涛の日々が過ぎ去りました。北は仙台、福島、茨城、東京、名古屋、京都、大阪、博多、と様々な場所で多くの先生方と出会い、多くの示唆とご教授をいただきました。

生徒たちの頑張りを毎日毎日、ノートでの対話を通して見つめています。

同時通訳トレーニングを始めた時、これを中高現場に卸すのは、狂気の沙汰だ、絶対に無理だ、と多くの人から言われました。何度も何度も言われました。

でも、今、自分が教えている生徒たちの活動の姿を見たり、音読トレーニングノートのコメントを読んでいたりすると、限界を決めているのは、大人の方なんだな、ということがわかりました。

子供達はどんなことにも柔軟に対応できる力を持っている。学力と言われる偏差値のような輪切りに誤魔化されて、いつしか僕ら大人は、子供達の可能性を信じる自信を失っているのではないか、と僕は強く思いました。

子供に全部英語で授業をしたら、苦手な子や英語が嫌いな子が、ますます英語を嫌いになると、昔管理職に言われました。

でも、英語で授業をしていても、読み聞かせや、歌や、ORTや、スピーキングのリクエストは、音読トレーニングノートのコメント欄には何度も上るのに、英語で授業をしないで欲しいと書かれたことは一度もありません。

僕の英語をわかっていない子供たちもたくさんいると思います。でも、子供達が寝ないんです。子供達が伸び伸びと授業を楽しんでくれているんです。

課題のノートである、OEDノート(英英辞典ノート)や、音読トレーニングノート(音読を記録するノート)に、溢れんばかりの情熱的なコメントが毎週毎週、毎日、毎日、これでもか、これでもか、と並ぶんです。

子供達の頑張りを見ていると、大人である自分が、子供達の限界を決めてしまっているのではないか、と恥ずかしくなります。

今、放課後補習の時間に多読を行っていますが、それでは足りないのではないか、と思い、正課の授業中に、20分間以上(生徒が熱中しているときは30分くらい)、ORTの多読をやっています。週に四回授業があるから、生徒たちは週に80分くらい英語の本を読んでいる計算になりましょうか。

生徒たちは夢中になってORTを読んでいます。こんな姿を僕は20年前に想像もしていませんでした。受験のドリルと問題演習をすれば生徒は伸びると思っていました。でも、それは違うんだ、と今は本当に、強く心から思います。

生徒たちに協働学習をさせることを戸惑っていた時期がかなり長かった。でも今は、協働学習が、生徒の集中力、協調性、自己発信力、聴く力、英語へのアプローチ法、全てを変えていくんだと現場で目の当たりにしています。

先生が一方的に何かを教授するよりも、子供達に時間をあげて、考えさせて、ヒントをあげて、自分たちで勉強に向かわせることで、子供達が英語の学力のみならず、生きる力を、他者を思いやる心を、人の話を集中して愛情を持って聴く力を養っていけるんだ、と子供達の姿を見て学ばされました。

子供達の姿を見ていると、子供達はなんでもやります。なんでもできます。子供達はどんなことでも乗り越えていけます。

不安や心配を持っているのは大人の方なんです。子供達ではない。大人が現状や、子供達の成長や、子供達の伸びを縮めている。狭めている。決め付けている。

僕はそう思っています。

毎朝、子供達からノートが上がってきます。それを僕は毎朝心待ちにしています。子供と対話ができる時間、子供が、先生、あのね、こんなことあったんだよ、と書いてくる時間を楽しみにしています。

今教えている生徒たちの先生で僕は本当に幸せです。
この子たちを立派な大人に育てたい。
この子たちが弱者を切り捨てない素敵な人になって欲しい。

だから僕は誰も見捨てないし、見捨ててはいけない。
どんな子供も大切にしないといけない。

どんな生徒も、人として、一人の人間として、尊重し、寄り添い、良きサマリア人として寄り添い続けたい。どんな子供も見捨てたくない。どんな子供とも仲良くしたい。どんな子供も尊重したい。

さらには、どんな学校の先生とも、生徒とも関わりたい。どんな先生でも、子供達の前では良い先生であって欲しい。

どんな子供達でも、どんな先生に習っていても、幸せで嬉しい時間を一瞬でもいいから、過ごして欲しい。そう、心から願っている。

僕は20年前とはほとんど変わっていません。20年前に子供のことを心からかわいい、と思えた自分を神様に心から感謝しています。こんな仕事を与えられたことを、神様に心から感謝しています。本当に素晴らしい仕事に巡り会えました。僕は死ぬまで子供に教えて死にたい。そう心から思っています。

マジックジョンソンが残した言葉が素晴らしくて、20年前に出会ったのですが、未だに忘れられなくて、今日掲載します。胸が震えます。あの時の気持ちは今だに失われずに地続きです。

子供達、いつもありがとう。本当にありがとう。

Don't let anyone tell you what you can't do.

If you don't succeed, let it be because of you.

Don't blame it on other people.

A lot of people doubted me, too.

Some people don't want you to make it, because they're not going to make it.

They're give up, so they want you to give up, too.

As the saying goes, misery loves company.

Don't give up!

Surround yourself with people who are energetic and disciplined.

Surround yourselves with ambitious, positive people.

If there are adults you admire, don't be afraid to ask them for help and advice.

You're the only one who can make the difference.

Whatever your dream is, go for it.

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...