2016年8月5日金曜日

ガラパゴス化を回避する。(暁の会ジョイント勉強会in関西を振り返る)







7月30日(土)、翌31日(日)と2日間にわたり、暁の会ジョイント勉強会in関西、無事に大盛況のうちに終了いたしました。

延べ54名の先生方にご参加いただきました。(うち、1日目は42名)
多くの熱心で温かいお気持ちに溢れる素敵な先生方との交わりや出会いは、この夏何にも代えがたい神様からの贈り物だったと胸が熱くなりました。

暁の会発足から1年4か月、去年のジョイント勉強会参加人数は12名、今年は54名、実に450%増を頂く形となりました。

これは何を意味するのか。僕と暁の会をともに運営する親友の西山哲郎、そして同じく親友でありビジネスパーソンである原田くんと8月1日に京都観光をしながら、深く議論をしていきました。

その後も西山君とは何度も議論を重ね、ある一定の結論に達しつつあります。

8月の暁の会in関西のあと、僕は東京で英語教師達人セミナーの講師を3回務めることになっており、昨日、一昨日と2回、無事にワークショップを終了しました。

多くの先生方に来ていただけたわけではありませんが、そこに来られてあった参加者の先生方と、暁の会ジョイント勉強会in関西に来られてあった先生方の持つ温度、空気が非常に酷似している印象を深く持ちました。

そこにあるのは、大きな危機感、すなわち、このままではまずいのではないか、何か虫の知らせがするので、とにかく勉強会に来てみた、といった、現状への危機感が静かにも沸々と抱かれている、そんな印象を僕らは受けたのです。

僕たち暁の会は、オーガニックな語学指導を多くの同胞と共有し、現行の入試制度から改革変貌を遂げようとしている大学入試制度、あるいはグローバル教育推進のもとに行われている様々な施策について、市井の立場から多くの実践や検証を行い、そのメソッドやスキル、方法論、細かいロジックまで含めて、多くの先生方と共有し、日本の教育のために発達発展をやっていこう、という趣旨のもと、勉強会を企画し、運営、開催を行っているものです。

去年の立ち上げの時にはなかなか参加者が集まらず、もどかしさを憶えたものですが、今年の勉強会の反響に、びっくりしたのと同時に、これは何を意味するのかをきちんと冷静に思考し、今後につなげなければならないと分析と検証を細かく行ってきました。

今回のジョイント勉強会のテーマは大きく分けて3つあります。
1.多読、多書、多話のすすめ
2.アクティブラーニングのすすめ
3.All in EnglishからAlmost in Englishへ

これらの3つのテーマが柱となり、勉強会を続けてきました。参加者のほとんどの方が、現行の授業では、もはや今後の入試改革や教育制度改革にご自身の授業が対応できないのではないか、という強い懸念と危機感を持っておられることが、アンケートを読ませていただき、また懇親会や休憩中などのやり取りでわかってきました。

旧来の高校での受験指導や、一貫校での前倒し指導、トレーニング重視の指導など、様々なやり方があると思います。これまではそれで生徒たちに力をつけることもできましたし、その方法を今も取り入れて成果を上げておられる多くの仲間同胞の先生方も覚えます。

しかし、今年の夏に感じた、参加者の皆さんが持っておられる危機感と空気感は、このまま旧来の指導をしていると、10年後と言わず、2,3年後には、その指導メソッドも完全にガラパゴス化してしまうのではないか、と強く感じさせるものでした。

ご存知のない方も多数おられるかもしれませんが、今、表には出てきていないだけで、英語の授業に多読を取り入れようとされる先生方が急増しており、去年一年間に比べ、今年の上半期は多読の勉強会やワークショップ、セミナーなどが、小中高大レベルで爆発的に急増しています。参加者の方々の中には、進学塾の先生方や塾長の方も多く含まれていると聞いています。また、大手予備校の講師の先生方の中にも多読セミナーに参加される先生方もいらっしゃるそうです。

また、メディアニュースの情報だけでしかアクティブラーニングをご存知のない方もいらっしゃるかもしれませんが、アクティブラーニングの勉強会やフォーラム、研究実践発表、ワークショップは、知られていないだけで、潜在的にとんでもない数存在しており、メディアの情報しかご存じない方がびっくりされるような成果や教育効果を上げ、さらに模試や進学率の成果も爆発的に高めておられるご実践をお持ちの先生方も多くいらっしゃいます。

ICT教育に関してもしかりです。

僕はこの1学期を振り返り、多くの新しい仲間や先生方との出会い、さらにはそのご実践を聞き勉強する機会に恵まれ、今まで漠然と取り組んでいたこれらの取り組みを整理包括して、2学期に向けて高める勉強を始めました。

スピーキング活動とライティング活動をセットにすると生徒のライティング力とスピーキング力が飛躍的に伸びることもデータでわかってきました。また、多読により、優しめの本をたくさん読んで土台と基盤を作った生徒は、難しいものばかりを読んだ生徒に比べて、その後の伸びが爆発的に向上することもデータで明らかになってきています。

オーガニックな語学指導やアクティブラーニングをまだご存知のない先生方。悪いことは申しません。今すぐにでもこれらの指導法や方法論を勉強開始されることをお勧めします。

やり方がわからなくても、多数のワークショップや勉強会が開催されており、ネットで調べて、ご近所の行き易い勉強会に参加されることをぜひおすすめいたします。

東京に来て、ワークショップの合間に、大手予備校の社長さんと2時間半お話しさせて頂く機会が与えられたのですが、塾や予備校業界でも、これらのことに対して強い危機感を持っておられ、我々が知らないだけで、ひっそりと改革は進行中だそうです。

的外れで論外な批判や反証を繰り返していると、取り返しのつかないことになるかもしれません。
悪いことは申しません。すぐに勉強を開始された方が良いかと思われます。

受験で点数が取れる指導のみにフォーカスした指導をやめ、考える力、発信する力、意見を聞く力、メタ認知向上などを高める指導法をぜひ授業に取り入れ、受験でも高い点数が獲得でき、さらには大学に入った後もその学力がのびやかに成長を続けていける指導法をともに学んで研鑽に励むことができれば、と思います。

そのために仲間とのネットワークをどんどん広げ、情報をシェアし合い、活動をさらに活発化させていこうと思っています。

私たち暁の会の目標は、カリスマ先生を生むことではなく、多くの仲間同胞とともに私たちの力量の平均点を上げ、チームで日本全体の教育の底上げをしていくことにあります。

来週8/8月曜日は東京女子学園中高さん(東京JR田町駅下車)で一日、達人セミナーのワークショップがあり、西山君と僕でお話をさせていただきます。

これらの指導法などの糸口の一助となれば幸いです。全力で先生方のお役に立ちたいと考えております。ぜひご参加ください。

最後に、文章中に上から目線のように取れる部分があることをお詫び申し上げます。どうも申し訳ございません。そのような意図ではございません。危機感を強くしていますので、どうしても多くの先生方に知っていただきたい、という想いが溢れた上でのことです。

先生方を不快なお気持ちにさせる意図はございません。なにとぞご容赦頂ければと思います。

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...