2017年10月26日木曜日

子供の潜在能力について

今日の5時間目、西南学院大学法学部の教授の先生方5名がお見えになり、授業見学をしてくださいました。大学の英語の授業デザインについて、模索してあるとのことでした。授業は、グループワーク形式で、読解、要約、スピーキングで発表、ジグソーでスピーチ、までを行い、with a script, on the desk, without a script, natural speechまでの流れをみていただくことができました。

生徒が原稿なしで、表情豊かに教科書の内容をグループで語りかけていく様子を見て、驚嘆してくださり、生徒たちを褒めてくださいました。

とても良い授業になったと思っています。

明日以降の授業では、CLILのタスクで、テクノロジーをデザインする活動を行い、ブレストを繰り返し、ノートPCでググりながら、自分のプレゼンを作り上げていき、英語での発表に磨きをかけ、さらに質問でエッセンスを掘り下げていく活動へと移行していきます。

レッスン終了の仕上げの〆は、TEDの視聴、ブレスト、英語でディスカッションとQ&A、のちにライティング、再度のスピーチ発表、の流れを組みます。

大学の先生方へ説明をしながら生徒の活動を引いた目で見ていると、こんなにスラスラと表情豊かに英語が話せるようになっていて、なおかつ筋道を見失わずに、適切に相手に伝える技能が育っていることに嬉しくなりました。

生徒たちがとても成長していました。こんなに立派になったのか、と思うと、彼らの過去を振り返って、過去に高次元思考型の活動や、協同学習、アクティブラーニング、4技能型の英語授業の実施を恐れていた自分のことがとても恥ずかしくなりました。

できなかったのは生徒ではなく、勇気を出して一歩を踏み出せなかった過去の自分だったんだ、と思い、生徒の潜在能力の高さをますます驚嘆すると共に、どんなことも、やってみれば、生徒はきっとできるんだ、と確信を深めました。

生徒の能力は無限だと思います。
いつでも、何度でも、どこまでも、生徒は伸びていける。

そんなことを思った1日でした。

2017年10月15日日曜日

勝つための条件:ボール競技で試合に勝つってどういうことなのかをぐずぐずと雨模様的に考えてみる。

良い選手が集まり、指揮官の優れた戦術があればチームが勝つほど、ボール競技というのは甘くはない。

ボール競技の試合で勝つには、化学反応が起こらなければいけない。人はそれを、気合いや根性、と言ったり、科学的な分析や微細な相手の情報分析と呼んだり。選手のスカウトが大事だったり、とか。

あるいは、勝つための条件を羅列して、特に優れて突出している要素が際立って見えるから、それを勝つための方程式と言って人が語ることがある。

その良い話に引き摺られて、それを聞いた人がそのメソドロジーを擬えても、同じ結果が得られないという悲しい結果を喰う羽目になることも枚挙に暇がない。

勝敗は白黒がはっきりとしているが、その原因や理由については、これはもう、全てがその原因や理由になりうると言っても過言ではないくらい、複数項目に及んでしまう。

勝つための準備は、考え付く限り、全てやらなければいけないけれど、勝算が期待通りに当たるというのは、素人が行うスポーツ競技においては、なかなか言い当てるのが難しい。

例えば、長時間練習をしたとしても、勝てる保証はどこにもない。けれども一方で、ある程度の練習量をこなさなければ、体力やプレーの感覚や技術が身につかないから、一定の練習量が確保されなければ確実に負けてしまう。(この一文目の「長時間練習」を、技術力の高い選手、とか、監督のカリスマ性、とか、考え付く限り色々なキーワードに当てはめることができる。)

全てにおいて共通する条件としては、「選手はできるだけその競技が上手であることに越したことはない」ということ、「チームの内部にいる人ができるだけそのスポーツに精通しておいた方が良い」ということ、さらに、「チームが、監督、選手、関わるスタッフ全てにおいて、ファミリー化していて、意思疎通の妨げがない人間関係が保たれていることが望ましい」ということ、この3つで、その他の勝算の勘定に入れなければいけない条件は、それこそ選択肢の数だけいくらでも無数に存在しうることになるのだ。

先輩たちは自分たちよりもものすごく上手でうまかったのに勝てなかったけど、自分たちの代は、それほど際立ったエースのような選手もいないし、特にこれと言った特別感がチームにあるわけではないのに、結果がで続けている、ということは、これはもう、本当によくあることなのである。

チームが高校サッカー選手権大会の1回戦を突破し、福岡県でベスト16に勝ち進んだ。とても誇らしい気持ちがする。

勝った勝因は何か。それは勝ったから勝ったのだ、としか言えない。勝つために何をしたか、と言えば、うちのチームが勝ったという事実を裏付けそうな全ての努力や計算を、チーム全体がしていた、、、かもしれない、としか答えようがない。

今日1日を振り返って一つだけはっきりと分かっていることがある。

それは、このチームの勝利によって、僕は今とても興奮して気分が良い、ということである。

2017年10月13日金曜日

Where do we go from here?

生徒が多読をして、随分と色々な本が読めるようになってきたり、授業でスピーチをさせたり、プレゼンを発表させたり、主体的にいろんなことに取り組む仕掛けを作りながら、生徒の様子を見ています。

一方で、ぼんやりと、こんな風に考えたりすることもあるんです。

そもそも、今やっている授業は、生徒の英語のスキルを上げるためにやっているのか、あるいは、英語を使いながら生徒の思考力そのものを磨き上げて高めて行っているのか、どちらなんだろう、あるいは両方なのかしら、と思うんですね。おそらくどっちもなのだと思います。でも、僕も初めて体験することなので、この感覚がとても不思議で、なかなか実感として体で理解できるレベルに至っていないのが正直なところです。

生徒たちは、僕が想像している以上にかなり色々なことが英語でできるようになりました。

語彙、文法や、フレーム(構文)の定着のさせ方が異なっているだけで、fluencyを軸にした活動を授業に据えながら、accuracyを追求していく、という方法論で授業展開をしているだけで、まだまだ道半ばなので結論めいたことを言うのは時期尚早の感を免れませんけれども、そうか、一定方向に負荷を掛けながら集中的に活動を行っていき、不足分が認識された時に、時期と頃合いを見計らって、逆にまた集中的に負荷を掛けたトレーニングを行わせる、と言う活動を仕掛けていくことにこそ、生徒の英語力と思考力を同時に高次元へと導く解があるのだ、と言うことが実感を伴って理解できるようになってきました。

今やっている授業形態の中で補えなかったintensiveなTRは12月から集中的に行いたいと目論んでいて、生徒たちが1年前にやっていた音読TR、同時通訳TRの中の、特に、サイトラ、日本語戻し、英語戻し、を徹底して集中的に取り組ませ、理解のフォームを脳に再構築させてあげたい、と思っています。

どこに向かっていこうとしているのか、僕にもこの先がどうなっていくのか、はっきりとはわからないのですが、一つ、確実に言えることは、今後、生徒たちはいかなる形態の学びのカタチにも柔軟かつ大胆に対応していく姿勢の基盤はすでにできたな、と言うことです。

20年勤めましたけれど、これは初めてのことでして、いやはや、生徒たちがこんな風に英語を話したり書いたり、英語で発表したりできるようになっていて、さらには英語もどんどん読めるようになっている、なおかつ、模試とGTECの成績も伸びていて、詰め込み教育のようなこともほぼやっていない、となると、何だかワクワクしてきます。

面白くなってきたよね、と親友と電話で話しつつ、11月以降の授業展開と生徒の動きも楽しみになってきました。

これから僕らはどこに向かおうとしているんでしょうか。

2017年10月12日木曜日

あなたの声が聴きたい

この写真は、昨日の夜、オンライン英語ディスカッションをしている時の様子を西山くんがスクリーンショットで撮ったものです。

この顔の表情を見てください。

心からの笑顔。素敵な微笑み。

参加者の皆さんの笑顔が自然に溢れる素晴らしい2時間でした。
毎週水曜日の夜は、本当にとても心が温かくなる時間をすごさせていただいています。

暁の会という英語の勉強会を立ち上げて2年と7ヶ月。
オンラインの英語ディスカッションを初めて2年と3ヶ月が過ぎます。

毎週水曜日の夜、21時30分より、1時間〜90分の予定で、フル英語でディスカッションをやっているんです。

このディスカッションを立ち上げた目的は、毎週あそこに行けば、必ず英語で話せる場がある、と言う英語学習のプラットフォームを無料で提供できないか、という思いからでした。

忙しい英語の先生、ビジネスパーソンの方、仕事をしてはいないけれど英語をもっと勉強したい、と思ってある方、さらには学生さん、そういう方々を対象に、英語を話せる場を持ちたいんだよね、と西山くんに持ちかけて始まったのが事の発端でした。

毎週、水曜日の21時半、パソコンの前で一人待ちます。
どなたもお越しにならないことも過去何度もあり、何か自分の不徳の致すところがあるのかもしれない、と一人反省をしながら、でも、どなたかが来るかもしれないと一人でぽつねんと毎週、毎週、待ち続ける日々。

僕は英語を使って、関わる方をハッピーにしたいという人生のミッションがあるので、お節介を焼きたくてこの会をしてるんだ、と思っています。

1年前のある晩、誰もいらっしゃらなくて、ああ、今日は坊主だな、と思いながら、一人で部屋でため息をつきつつ、ビールでも飲むかな、と思って冷蔵庫に向かい、缶を取り出して、グッと一口飲み干しました。

その次の瞬間、参加の通知がなされ、ある女性の方が、先生、遅れて申し訳ございません、今からでも大丈夫ですか、と仰られ、いえいえ、お待ちしておりました、と慌てて準備をし直し、一緒に英語で話し、読み聞かせをし合い、英英辞典を引き合って、会を閉じたこともあります。

その会が終わった後、ぼんやりと、ああ、教育って、こういうことなのかもしれないな、と感じつつ、敬愛する内田樹先生が繰り返しブログやご著書で仰ってある教育の本質は、まさにこういう事の繰り返しなんだよな、と深い実感を伴って、理解が身体化されたことを記憶しています。

教えたい、というお節介があり、習いたいという生徒さんの欲求とその思いが合致し、初めて教育は成立しうる、そんな教育の真髄を、ある日のセッションのやり取りから僕は学びました。

今現在やっているセッションは、全て英語で進めていますので、参加される方も僕も西山くんも、全員が英語で話します。

参加される方の職業や、それぞれの境遇は様々ですので、英語力のレベルはバラバラです。ですから、英語力が一番低くて自信がない方のサポートをする、という設計で、会は進行していきます。

暁の会英語オンラインディスカッションは無料で、どなたでも参加できますが、大切な約束が4つあります。

1 ごめんなさい、Sorryを言わない。
2 PREPで、簡潔に意見を述べる。
3 スピーカーに積極的にヒントを上げる。
4 話している途中でも、カットインして、どんどん意見を言ったり質問をしたりを積極的にする。

謝るのは本当にダメで、謝ることによって、自分はできなくても謝ってるから許してください、という前提ができてしまい、発展性がなくなってしまうんですね。もっとお互いに知り合いたい、関係を作っていきたい、という気持ちを前提にすると、謝ること自体が、その新しい出会いのチャンスを奪ってしまう。謝ると、謝った人が下で、謝られた人が許す上の人、という関係性を黙認してしまうことになるのではないかしら、僕はそんな風に考えて、お互いにごめんなさい、すいません、自分は英語ができません、話せません、自分なってちっぽけなんです、って言い合うことをやめましょうよ、とみなさんと約束することにしたんですね。

PREPで簡潔に、というのは、自分の言いたいことをズバッと言って(Point)、その理由を述べて(Reason)、具体的にそれはどういうことかを自分の身近なことと併せて説明する、という話型を取ることにより、相手に伝わりやすいコニュニケーションをお互いに洗練していきましょうね、という約束事です。話を長くするのは誰でもできるんですけれど、言いたいことを短く切って言うのは、日本人って苦手なんですよね。それをここでは重点的に練習することにより、自分の話をクリアカットにする練習をすることにしています。何を言いたいか、ではなくて、何を言わないか、と言う「間引き」の視点に重点を置く、と言う約束です。

暁の会の英語ディスカッションでは、英検5級レベル(中学1年生から2年生程度の英語)から参加することが可能だ、と僕はお伝えしています。

英語力の高低に関係なく、話に詰まった人、言いたいことが出てこない人を、その場にいる人全員がサポートして、あなたが言いたいことはこう言うことなのかな、あ、言いたい単語はこれ?、うんうん、あなたが言おうとしている意味って、このお話と似てるのかな、なんて言いながらヒントをどんどん出していき、話している人が話をspecifyするお手伝いをすることにより、聞き手としてのスキル、相手の話を高める手助けをすることにより、より高度な情報を共有し、さらには自分のアイディアや考えをさらに発展させる、そのために相手を助ける、これがヒントをあげることの醍醐味です。困っている人を助けてあげるのではないのです。話し手がもどかしい思いをしていることを皆で支えることにより、場のトピックのコンテクストをより高いレベルに引き上げ、より質の高いコミュニケーションを作り上げることを目指すために、この約束は存在しています。

最後の約束はカットインです。相手が話している時にも、どんどん疑問点を聞いたり、自分の意見を相手の意見に付け足したりして、コミュニケーションの質を高めていく手法ですね。これも前述の「ヒントをあげる」に似ている観点ですが、相手の話の質が高まると自分のアイディアや考えがその意見に刺激を受け、より高いレベルへと昇華していく、その効果を最大限引き出すために、思ったことを我慢しないで、どんどん付け足していくことをやっていくんですね。待たない、その場でどんどん付け足していく、それは決して図々しさや厚かましさと言ったレッテルを貼って忌避されるリスニングの姿勢ではなく、相手の意見に付与されていく意見と共にその場のコミュニケーションがより高次元へと高められていくことを目的としているんですね。

この4つの約束の元、個別にペアを組み、トリオ(3人組)になり、時にはクアトロ(4人組)に分かれて、6分間のチャットを英語で行います。その後、また全体の場に戻ってきて、再度組み分け、再び6分間の練習、この流れを3回ほど繰り返し、自分のスピーチを磨く、聞く姿勢を磨く、より良いコミュニケーションを高め合う、と言う3つの観点からトレーニングを行って、全体の場で発表をし、さらにQ&Aのセッションを持って場を終えます。

僭越ながら、最後に、僕が全体へのアドバイスと、次週へ向けたトレーニングのヒント、そして今後の課題をみなさんとシェアしながら、一人ずつの感想をシェアしあって、会を閉じます。

今、過去かつてないほどに会の雰囲気は盛り上がりを見せています。また、職種や英語力レベルのばらけ方が多種多様なのも過去最高かもしれません。

だからこそ、写真の笑顔が自然と醸し出されるのかもしれないね、と西山くんと話しています。

毎週水曜日の夜、英語のディスカッションをオンラインで行っています。無料で参加でき、英語力は英検5級レベルから参加可能です。

詳細に関しては、こちらのページに毎週情報を投稿していますので、ぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/Akatsuki.English4/?ref=bookmarks

みなさんのご参加、是非是非お待ちしています☺️

2017年10月5日木曜日

毎週水曜日の夜は「英語でディスカッション」!熱帯夜!


毎週水曜日の夜21時30分から60分から90分程度、無料で英語ディスカッションの会を、オンラインで運営しています。もう2年と3ヶ月くらいになります。

通常は、毎回6名くらいのこじんまりした形でやっているのですが、今日はなんと14名の参加者が集まり、激しく胸が高鳴りました。熱気ムンムン!すんごい楽しかったー!☺️

参加者のみなさんの温かさ、誰も恥をかかないし、誰も何も気にしないで、英語を話せる喜びに満ち溢れてる、そんな時間でしたねー。素晴らしい時間でした。

また来週です。次週はテーマが変わるのかな?楽しみですね。
暁の会の「水曜日オンライン英語ディスカッション」の3つの約束があります。
それは、
1「ごめんなさい」を言うのは禁止
2 スピーカーが詰まったらヒントをあげてサポート
3 話は短く切り上げる。PREPで簡潔に。

この3つの約束があることで、英語力にばらつきがあっても、お互いにサポートしながら、楽しく英語のトークを楽しむことができます。

ここにあるのは、協働。真の意味での友情です。セリヌンティウスとメロスのように、対等の友達関係でありながら、人間の弱さ、脆さを相互に補完しあう学び合いの場なのです。

今日、動画をアップしたのは、会の様子をぜひ見て欲しかったから。
この表情を見てください。生き生きしてる。みんなの姿を本当に見て欲しい。

暁の会は敷居が高いですもんね、
私の英語力はまだまだだから、とても参加できるレベルじゃないです、
僕はもっと勉強してから参加したいと思います。
この3つをよく言われます。

でも、今日来られた参加者の方は、みなさん、英語が苦手、日本語でも整理ができなくて、なんて言えば良いかわからないですよ、と仰りながら、でも来たら誰かと英語話せるかな、少しでも英語使うかな、って思いながら恐る恐るURLをクリックなさったメンバーなんだと思います。

暁の会には会員制度の類のメンバーシップはありません。
その都度、参加したい人が参加するシステムです。
真実は、継続を続けている仲間が確実に力を伸ばして来ている。まさに継続は力を体現する力強い仲間たちですね。

毎週水曜日、21時30分から1時間の予定でやっていますが、いつも終わるのは23時、今日なんて、終了したのは23時40分でした。

2年で、水曜日の夜がこんな群れに成長できたことを誇りに思います。来週も楽しみですね。
みなさま、ぜひお出かけくださいね。
詳しくは、暁の会のFBのページをご覧ください。
https://www.facebook.com/Akatsuki.English4/

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...