2017年2月26日日曜日

英語教育ルネサンス

岡山の津山と大阪でのCLILワークショップを終えて、今帰宅しました。充実した週末だったと思います。

*4技能をあらゆる角度から〜新しい時代の幕開け

8年越しに関わっている"Steve Jobs' Commencement Speech"を題材にした授業も、CLILのフォームにまで昇華して、スピーキングとライティングを伸ばしつつ、文法、語彙を自然な形で使って伸ばしていき、さらに添削を経て表現力をより正確な方向へと導きつつ、さらにauthenticな素材に大量に触れることにより、1つの教材から出発して、幾通りにも切り口を変えながら、多くの視点を学びつつ、確かな英語力を身につけていく、という授業スタイルを、仲間と共に構築していく流れが確実にできていきつつあります。


この2年、仲間と一緒に模索してきた授業のスタイルや形態、指導法も、手探りの部分もかなりあり、悩んだり、産みの苦しみを味わってきたのですが、和泉先生の本を読み、今まで悩み苦しみながら、時には生徒たちから元気をたくさん戴いてやってきた授業は、こういう風な系統、ないしは携帯を辿っていたのか、ということを、第三者から懇切丁寧に教えていただいた、そんな感慨を読後に抱きました。

また、自分たちがやっていることは、こういうスタイルなんだな、ということも、和泉先生のご示唆からうかがい知ることができ、先生の研究により、自分たちが見えなかった課題や、今後取り組むべきチャレンジもご教授いただけた次第です。

和泉先生にはまだお会いしたことはありませんが、もしお会いすることがあれば、新しい英語教育の幕開けに大きな旗振りを率先してくださってあることに、最大の敬意と謝意を表したいと思っています。

*旧知の方達からの相談や来訪、自彊不息時候。

ここ1年くらいは、全国各地にお招きいただいて、ワークショップをし、多くの先生方と情報シェアを繰り返し、交流を深め、ネットでのやり取りを通じて学びを深め合う関係性が構築され続けています。

特に、東北、近畿圏、中国地方、そして、何よりも、これまでなかなか交流の深まらなかった地元九州での活発な交流が著しいものになっています。

ワークショップやセミナーでお招きいただく度に驚くのは、10年来の旧知の知り合いや、過去に一緒にいろんな勉強をしていた仲間に次々と出会うことです。

僕は自分で「暁の会」という勉強会を、親友の西山くんと主催していて、京都を中心に(博多もたまに)ワークショップをこじんまりと行なっています。また、毎週水曜日に、スカイプで
英語でディスカッションする会を60分〜90分の範囲で行っています。その他も、外部の団体からお招きいただいて、ワークショップをさせていただく機会が増えました。

今は、以前に自分がやっていたこととは全く違うことをやっていますし、標榜するベクトルも全く違う方向を向いています。

子供達にauthenticな素材を大量に提供し続け、より多くのsense of Englishに直に触れてもらい、それを軸にしながら、旧来から得てきた授業メソッドやスキルに改良を加えつつ、新しい指導法を模索している、というのが現状です。


多くの旧知の仲間が、僕や今行動を共にしている多くの仲間の主催するワークショップやセミナーに数多く出没するようになった、という事実に、1年前は戸惑いを覚えていましたが、このところ、その数がますます増え続ける一方で、実際にはお会いしていないけれど、メールなどで、指導改善で悩んでいる、というご相談を受けることも増え続けています。


これはとても驚くべきことだと思います。

暁の会を始めて2年が経ち、かなりマニアックに英語教育論をああでもない、こうでもないと、自由奔放に論じ合いながら、子供達にとって何が最良かを模索し続けていますが、その流れにあって、これまでは旧来型の指導にこだわってきていたはずの旧知の知り合いが、かなり同じような志向を模索するセミナーやワークショップに参加するようになってきた、という事実。

一つ言えることは、4技能を重視した入試制度の変化に対し、社会の流れを汲み、危機感を抱く先生方が増え続けていることを意味しているのではないか、と仲間で日々議論を重ねています。

僕らが今こだわらなければいけないのは、思い込みや、従来成功してきたメソッドにしがみつくことではなく、確かなデータ、丁寧な実証、細かく練り直されたspecificなメソドロジー、そして、グローバル教育に於ける協働学習の意義づけの理解と実践と応用だと僕らは深くその理念を内在化して、日々の授業実践に臨んでいます。

今後も、この趨勢が勢いを加速させることはあっても、尻すぼみになったり、減少傾向になることはまずないだろうと僕らは睨んでいます。

ますます今やっている実践の検証と新たな研究を確実で確かなものにしていかなければならないと思っています。

同時に、新局面に向き合う旧知の仲間たちを、より良い方向へと導くべく、日々の研鑽に磨きをかけないといけないと思っています。

ますますのんべんだらりとしている暇はなくなりつつあります。

*根拠のあるデータと経験の集積に基づいた判断


親友からこの本を紹介してもらいました。思い込みの強い意見から自由になるために、今読まれるべき1冊だと思います。

https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6-%E4%B8%AD%E5%AE%A4-%E7%89%A7%E5%AD%90/dp/4799316850


当今の英語教育に於いては、データや数値、ないしは、生徒が実際に書いたもの、あるいはスピーキングした中身などをきちんと根拠にした上で、どんな学習指導に未来が明るいかを精査しないと、乱暴で声が大きく、大人数が集まるような考え方やメソッドに蒙昧的に追従してしまい、大きく時代の流れを見誤ることになってしまいます。

旧知の知り合い達がどんどん多読、4技能にShiftしていっています。

旧態依然とした指導法からの離脱の趨勢が雪崩を打ち、新しい学習指導への注目と高まりは、最高潮に達しつつあります。
色んな批判や批評が聴こえて来ても、この趨勢を覆す根拠にならず、益々旧タイプ指導からの離反が加速するばかりな今日この頃なのです。

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...