2016年4月6日水曜日

良い単語帳について

大切なsoul mates達との大好きなお酒を飲んだ思い出。神保町の素敵な老舗居酒屋で飲んだ時の写真です。大いに壮語快談と相成りました。教養があり、進取の気鋭に満ち溢れた人たちのとの時間は特別なものとなります。

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新しい学期がいよいよスタートします。話し合いの1回目が終わり、いよいよ授業へ向けた気持ちが高まってきました。とてもワクワクさせられます。

新しく出会う子供達、どんな子供達なんだろう。
仲良くして、絆を深くして、子供達と良いものを作っていけたら、と思っています。サァ、頑張ろう^^

新しい学年で使う単語帳は、キクタンリーディングのBasic4000です。


この単語帳の素晴らしさは先日もブログに書いた通り。

使い方を同僚と話し合いました。今までの経験や方法などをみんなでシェアし、子供達にとって最良の方法を考えています。

新しく単語帳をする時、子供達はうんざりさせられたくないはずです。子供達をがっかりさせたくないので、この単語帳をしっかりとやり込み、しゃぶり尽くすように使い倒して子供達の語彙力アップを手伝ってあげたいと思っています。

単語はまずは音、そして意味、そして刷込み、そして一体化です。これは単語に限らず、構文、文章で出てきても同じやり方を通じて身につけていくのが効果的です。

語彙は瞬時に意味も綴りも出てくるのが良いです。ただし、学校の単語テストだけで本当に単語力が万全であるか、否かは、自分で英語のトレーニングをやっていればすぐに分かります。

言葉は、触れたり、使ったりすることで自分に身についていきます。読んだり聞いたりする時に触れる語彙は認識語彙、すなわち触れた時に意味が分かる語彙で、書いたり話したりする時に使える語彙のことは運用語彙として僕は捉えています。

子供が幼子の時から言葉を覚える際、まずは認識語彙として言葉を獲得しながら、認識した語彙を脳に集積し、その後、それを使う人に倣って真似をしながら、自分が使える言葉として、認識語彙を運用語彙に緩やかに変換していきます。

子供の頃、国語の時間にやらされた漢字ドリルを思い出してみてください。毎週、国語の時間に漢字テストがありますが、あの活動を通して身につけた語彙で、大人になった時に使える語彙が一体どれくらいあるか、ということについて、私たちはしばし考えをどこかに置き忘れてしまっています。

国語の漢字テストで覚えた漢字は、実際にそれが使われている文章を読んだり、人が話しているのを聞いたりしながらなれ親しみ、実際に自分で作文や小論文、さらには小難しい会話なんかをしている時に、ものの喩えとして、あるいは物事を説明したりする時に使ったりする度に、自分の語彙として定着していくんです。

英語の単語もこれと基本的には同じ道を辿るのが最適かつ最良の語彙獲得法なのではないのか、と僕は自分の長いトレーニング経験から深く実感しています。

見出し語1個ずつが載っていて、例文がチャチな単語帳を、僕はもうこの先2度と買うことはないと思います。それは、そんな単語帳を使っても、いつまで経っても幅広い運用力と、言葉の持つ弾力性や伸びやかで豊かな表現を可能にする語彙運用力は身につかないからです。

長く生の英語に触れていると、英文を見たときに、瞬時に分かることがあります。それは、その英文を書いた人が、母語を英語としているか、または、文法や単語の知識だけを勉強して、その知見のみを駆使し、文法の正しい規則だけに則って英文を書いているか、という点です。これは経験則なのでなんとも言えませんが、英文が不自然なものは、読んでいると気持ちが悪くなるんです。何故なら、ネイティブは絶対にそんな言い方はしないからです。それを直感レベルで知覚できるようになると、そういうヘンテコリンな英文を覚えたり読んだりすることが苦痛でたまらなくなります。

フランス語は、文法の規則に則って文章を編めば、美しいフランス語になる言語ですが、英語は文法的にいかに正しくとも、ナンセンスで運用不能な英文は、いつまで読んでも不自然です。

世の中で数多くの単語帳が出版されています。僕は、数十種類の単語帳を自分でトレーニングして潰して、あらゆるタイプの単語帳を実際に使ってみました。その経験則を元に総合的に判断した結果、上記のような点に気づくことができました。

受験英語を指導している時には、答案が正解になるよう、文法的に合っていさえすれば、ネイティブが絶対に使わないような表現でも書いて良いのだ、と指導する向きがありますが、僕はそんな考えは、語学を教える指導としては絶対に間違っていると思います。

言葉の持つ伸びやかさや豊かさを愚弄している。僕はもう、そんな指導を子供達にしたくはありませんし、それは言葉を教える資格がないのだ、と思います。単語は機械的に修練のように覚えるのが一等良い法だと子供達に教え込むのは間違いです。

もし自分の息子たちの先生がそんな人だったら、と想像すると、ゾッとします。そんな先生に教わる子供達がかわいそうだと思うからです。
早稲田駅前の漱石という素敵なお店で楽しく快談した思い出。

子供達には言葉の持つ素晴らしさを知っている人に教えてもらいたい。言葉の持つ豊かさに敬意を払い、普段からたくさんの書物を読み、多くの言葉に触れ、古典を尊び、母国語や外国語に豊かに通じている先生に教えてもらいたい。そんな風に思っています。

受験で点数が取れ、確実に合格に導いてくれる先生よりも、そんな小手先でチャチなテクニックを教えてくれる人よりも、子供達と文章を読んでいる時に、声を詰まらせ涙を流したり、楽しい小噺や古典の妙に笑顔で喜びながら話聞かせてくれる先生に習った方が、子供達の感性は豊かに、伸びやかに拓かれ、大人になった時に見るものへの愛情や感受性が、より深い階層へ入り込んでいけると想像されるからです。

そういう観点から考えて、キクタンリーディングはとても良い単語帳です。例文はどれも自然で、ネイティブが自然に使う表現だけが載っています。子供達にたくさんの良質の英文に触れてもらうことができる。それをどんどん覚えていって欲しいですね。

何よりも、単語の勉強を楽しくやってもらいたい。苦行のような気持ちで取り組んでは何もなりませんからね。

教師になって20年が経ちます。「北風と太陽」のお話で喩えるなら、僕はこれまでの半分以上を、太陽のような温かく懐の大きな先生を標榜していたはずなのに、北風のような先生として過ごしてきた側面があり、大きく反省しています。

退職まで健康に勤めたとしても、残された時間はもうあまりありません。残りの教職人生は、太陽のような、愛情が溢れて温かい先生になりたい。そんな先生で居たい。そう願っています。

そんな先生になれるよう、指導法、使用する教材、子供達と作る授業、子供達に語りかける言葉にも注意をしていきたい。

長くなりました。

新しい学年の子供達の授業、無機質なものではない、良質で素晴らしい英語にできるだけたくさん触れさせてあげたい、と心から希求し、日々の勉強を怠らずに頑張っていきたいと思っています。

ではまた^^


もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...