2016年3月9日水曜日

「空気」は伝えたい。

「空気が読めない」という言葉がここ10年弱くらい叫ばれていて、KYなんていう言葉も流行った。そのカウンターパートで「空気は読むな」「鈍感力」などの言葉も持て囃されて久しい気がする。この2つの言葉はどちらも二項対立同士で睨み合っているような構図がどうも好きになれず、そのどちらの意見にも、満足に与することができずに居た。空気が読めないやつだな、という目線は、空気を読める人の立場から言っている言葉なのだと思う。その逆の「空気なんて読まなくていい」は、同調圧力に負けるな、というエールでもあり、傷の舐め合いに参加するな、というこれまた上から目線を感じるところもある。空気が読めないなら、読めない人に伝えてあげて、その人も仲間に入れてあげればいいし、空気が読めなくても、場に溶け込もうとしない(或いはとけ込めない)その人を尊重するというdecencyこそ、大人が大人たるにふさわいいcourtesyなのではないか、と僕は思う。場の空気、というのはそこにいる人たちが生み出しているものであって、その場に相応しくない空気が紛れ込んできたときには、空気を混ぜ合わせるか、或いは別の空気は別の空気として、消し去らない、という態度も取れるはずなのである。なのに、誰もそれを言おうとしない。溶け込めない人を黙殺しない、溶け込もうとしない人を仲間はずれにしない、という共同体の方が、同質のもの同士が寄り集まるコミュニティより生き抜く力はあるのではないか。生物の授業でそう習ったではないか。なのに、人間はそれがなかなかできないから不思議で仕方がない。なんとなく生き辛い世の中になってきていて、意見の合わない人同士が、お互いに泥を投げ合うか、折り合う道を自ら絶って、どちらか双方が死ぬまで戦いをやめない、という誓書にサインし続けるような生き方ばかりが目立つように思う。二項対立で生き抜こうとすると、必ず行き詰まる。割り切れない式を行ったり来たりするのが人生なのだ、と吉田兼好が書いているではないか。だからこそ人生は面白いのではないか。古典の授業で僕らはそれを教わったのではないか。臨機応変や、対応力や、その時々に合ったフレーズを探し出してくるのが上手い人がいて、その時々にそれぞれの生き方をそれぞれに割り振って、割り切れないことをなんとか理解しようと誰もが努めているのだと思う。でも、シンプルに、何か困ったことがないですか、大丈夫ですか、自分で良かったら手伝いましょうか、の一言を毎日誰でもいいので、誰か一人にでも伝えることができれば、政治や経済を論じ、世界の行く末を案じる事よりも、余程世界平和に貢献することになるのではないか。風呂に入りながら、そんなことをぼんやりと考えていた。

2016年3月8日火曜日

英語の授業で生徒と歌を歌おう^^

これまでの20年を振り返り、英語の授業で実際に生徒と一緒に歌ってみた曲が山のようにあるので、それを整理してみようと思い立ちました。

英語の歌はとても良い教材です。子供達は歌が大好きですし、英語の授業で大好きな歌を聴いたり歌ったりできることは、子供達の英語への愛を育みます。
中高生時代に歌った英語の歌の歌詞は、大人になっても忘れません。ずっと覚えています。素読暗唱はとても有効な語学学習メソッドですが、歌で英語を覚えることもその一つです。

たくさんの洋楽の歌があります。英語の歌はビートルズとカーペンターズだけではありません。英語の先生方には、ぜひ英語の歌を子供達と楽しんで欲しいと思います。

英語の授業で歌をやる際に教師が気をつけておきたいtips
・歌の歌詞は和訳をできるだけつける。
・歌をリスニング教材にしない。
 →穴埋めやディクテーション教材に絶対にしない。
・生徒の歌の活動を評価やテストに絶対に入れない。
・教師も一緒になって楽しんで歌う。
・歌詞を覚えてきたら生徒を教卓の周りに集めて一緒に音楽を楽しむ。
・隣クラスの授業に配慮して、窓とドアは閉める。
LL教室やパソコン教室が使えるならYoutubeの動画を見せながらやると、歌詞カードも入らず便利。
・ノリノリになって歌う生徒がいてもみんなでその姿を楽しむ。
・教師が好きな歌が生徒の好きな歌になるとは限らない。
・毎時歌を変えない。覚えるまで1曲を歌って、生徒が覚えたら次の曲に移る、が吉。
・歌の歌詞の文法事項や語彙にこだわらない。無意味で不毛です。
・歌について、生徒とたくさん話をする。

"Telephone" Lady GAGA
生徒はこの曲が大好きです。途中、歌詞が早くなるところがあるのですが、その箇所を一緒に練習して一気に言えるようになると、生徒はとても喜びます。Lady GAGAの曲は、とある陸上部の女子が"Poker Face"を授業で歌いたい、とボソッとこぼしたことから始まりました。Lady GAGAなんて色ものだし、そんなへんてこりんな歌を授業でやって大丈夫なのか、と内心訝っていましたが、杞憂でした。生徒はGAGAが大好きです。"Born this way" "Edge of Glory" "Bad Romance"なんかも良いですね。"You and I"もいい曲ですし、"Paparazzi"も良い曲です。どの曲をやっても生徒は盛り上がります。大事なのは先生が恥ずかしがらないことと、嫌な顔をしないこと。GAGAの歌でも生徒と一緒に歌うことが大事です。
telephone
はこちら
born this wayはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=0BsLd4Y060Q



☆"Daisy" ZEDD
ZEDDはドイツ人のDJの子で、EDM(Electronic Dance Music)のマエストロです。両親がクラッシック畑の人ということもあり、ZEDD自身もきちんと音楽的教育を受けていて、曲はどれも美しい。この曲は目立たないBalladですが、"I want you to know"という曲が一番生徒がノリノリになります。この曲は静かにしっかりと歌詞を歌いたいときに使うと良いかもしれません。
Daisyはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=TtecskIQJHg
歌がとても素敵なSpectrumという曲はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=Ezoa-J3EOs4
Clarity
という大ヒット曲もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=eZxo9mrWgR8
ちなみにI want you to knowはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=67qworViFpY

"Titanium ft.Sia" David Guetta
いじめが理由で亡くなった子供達にデビットゲッタが送った曲です。ゲッタはフランス人DJ。ヒット曲をたくさん持っています。Without youという曲もとてもいい曲で、生徒が大好きです。
Titanium
はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=JRfuAukYTKg


"Down the dip" Aztec Camera
この曲は青春のやるせなさをありったけのギターカッティングと熱い歌詞に込めた1曲です。歌いやすく、生徒は情熱的に歌います。歌詞がポエティックなのですが、感覚的に英語の歌詞を捉える意味ではとても素敵な曲です。この曲を高校二年生と一緒に歌えたことを僕は今でも忘れられません。青春を感じる歌だからこそ、生徒の心に響いたんだな、と僕は思っています。


"Be OK" Chrisette Michelle
男と別れた女性が力強い立ち上がりを見せる曲です。これは中学生に歌わせましたが、曲の良さが助けて、とてもしっかり歌えました。歌詞が教科書に出て来ない表現が出てくるところが面白いのです。生徒はどういう意味だろう、ということを考えるより先に、曲にのめり込みます。will.i.amがプロデュースした曲はいい曲が多いですね。
別のアーティストですが、同プロデューサーの曲を紹介しておきます。
heartbreaker
という曲。歌いやすいし、覚えやすいです。


☆"Walk right back" The Everly Brothers
この曲は有名オールディーズで覚えやすいです。中一にはとても良いですね。古い曲は歌詞がシンプルで短い曲なので、授業で長い時間を割かなくていいから便利です。
Walk right backはこちら


☆"Haven't we met?" Kenny Rankin
生徒、この曲が大好きです。スキャットが入る曲なのですが、ケニーランキンの優しい歌声と、歌いやすい歌詞が魅力です。とても綺麗な曲。これは文法事項など気にせず、どの学年でも楽しんで歌える曲だと思います。もし分からない部分があれば、「この英文はこんな意味になるんだねぇ。面白いねぇ。」と生徒に伝えて一緒に楽しめば良いのだと思います。教科書に載っていないこと、授業で教えていないことが、遠慮なくどんどん出てくるのが、生の教材を使うことの意義であり、醍醐味です。習ってないなんて関係ない。生徒たちは知らなくても、わからなくても、歌を楽しんで歌います。大事なのは、先生も一緒に楽しむことだと思います。
"Haven't we met?"はこちら

"Let's ride" Roger Nichols & the Small Circle of Friends
特に女子に人気の高い曲。とても歌いやすく、爽やかで良い曲です。Roger Nicholsさんは、カーペンターズへ曲を数多く提供していた人です。この曲は、オールディーズマニアくらいしか知らないような曲ですが、生徒たちが好きになるものはどんなものか、本当に未知数で、あらゆる可能性を感じます。
"Let's ride"

https://www.youtube.com/watch?v=z-4O966xZN8

Don't take your time という曲はアップテンポでウキウキします。中1〜中2で歌うといいですね。

☆"Human Nature" Michael Jackson
マイケルの曲はどの曲も良い曲で、迷うところですが、難易度が高いThrillerを中一に歌わせて大盛り上がりしたことが忘れられません。ちなみにマイケルの曲の虜にさせるのに一番良いのは、彼のmoonwalkを見せることです。子供達は画面に釘付けになります。Human Natureはとても綺麗な曲で、マイケルが生前こよなく愛した1曲です。ライブでは必ず歌われる歌です。オススメの曲は多岐にわたりますが、授業で盛り上がるのは、Rock With YouP.Y.T.(Pretty Young Thing)Wanna be startin' somethin'などです。
"Human Nature"はこちら

P.Y.T.
はこちら

Wanna be startin' somethin'
はこちら

マイケルのmoonwalkを堪能できる動画はこちら。圧巻です。

☆"Smile" Nat King Cole
この曲、歌詞がとても素敵なんです。生徒に覚えて卒業して欲しい1曲です。ナットキングコールの古めかしい雰囲気も、まるで映画音楽のような空気があり、生徒も胸を温かくして歌い込みます。とても素敵な曲です。3学期に歌うと効果的。細野晴臣さんがカバーしておられるバージョンがあります。そちらはキーが低めなので、歌いやすいです。

☆"I'm coming to the best part of my life"Cass Elliot
この曲は歌詞がとても素敵なので、授業でやるようにしています。キャスエリオットのバージョンしかYoutubeにないので、こちらを紹介していますが、Roger Nicholsのバージョンはとても素敵でウキウキします。

☆"Dayton,Ohio,1903" Harry Nilsson
この曲は不思議な魅力のある曲です。仮定法で歌われる歌詞がとても美しい。耽美でノスタルジックな世界に浸れる曲です。この雰囲気は中学生には少し難しいかもしれませんが、大人になりかけた高校生にはとても良い曲です。
6年間持ち上がった生徒たちと暗唱して歌いました。高三最後の授業でもこの曲を歌って終わったことを記憶しています。とても良い曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=7Ieh3ZnmUfIhttp://www.azlyrics.com/lyrics/harrynilsson/daytonohio1903.html






2016年3月3日木曜日

「暁の会 英語力強化勉強会@東京のお知らせ]

「暁の会 英語力強化勉強会@東京のお知らせ]
こんにちは、暁の会博多リーダーの田中十督です。
来る3月26日(土)翌27日(日)の2日間、東京にて、暁の会英語力強化勉強会を開催させて頂きます。
1日目は、[スモールトーク、ディスカッション、ライティング、プレゼンテーション、Q&Aセッション]を1セットとして、これを3セット行います。その合間に、tipsやclueとなるガイダンスの講義が挟まっていく形になります。今回は、具体例の出し方にlayerをつける練習を中心に行っていくことと、相手の主張に対して、反対の意見を持って質問をしていくこと、プレゼンの具体例をスマホやタブレットでその場で調べ、きちんとした肉付けをプレゼンに行っていくことを学びあいたいと思っています。
2日目は、「通訳トレーニング」の中で用いられるシャドーイングや、日本語戻しなどのトレーニングを、通常よりも負荷を落として行っていき、個別に発音の矯正をしたり、その場でシャドーイングの注意点などについて細かい指導を入れていくことに主眼を置きます。また、Oxford Advanced Learner’s Dictionaryを使っての語彙学習、巻末資料の学習なども行います。更に、通常、参加者の方が行っておられる英語学習やトレーニングに関する個別相談もその場でシェアし、参加者全員で英語力強化に努めます。
更に、2日目の内容の中に、今ウェブ講座のコア講座で取り組んでいる「読み聞かせ、朗読」のトレーニングを入れていきたいと思っています。文を見抜く力、意味の塊を瞬時に見抜く力、pausingなどの技術習得が主たる目的です。
去年末の博多の強化勉強会は大変盛会のうちに終了致しました。今回も、濃密な内容で、会の終了後の参加者の皆様のパフォーマンス向上を第一に、会を運営させて頂きたいと思っております。多数の皆様のご来場、是非お待ち致しております。
日時:3/26土・3/27日 (両日参加でなくても受講可能です。)
時間:両日共に9:00~17:00まで
場所:
3月26日(土)榎町地域センター http://www2.odn.ne.jp/~hak91920/
3月27日(日)私立駒込学園 駒込中学校・高等学校
内容:
3/26土:すべてのセッションを英語で行う、英語によるアウトプット力向上トレーニングを中心に行います。
3/27日:日本語でのガイダンスを中心に、英語トレーニングを中心に行います。
参加資格:英語力強化で悩んで居られる方であれば、どなたでも構いません。
参加費:無料(受講料、講師謝礼などは一切頂きません)
※会場費、教材費、諸経費などは、参加者全員で頭割りさせて頂きます。予めご了承下さい。1日およそ2500円~3000円の経費になろうかと思われます。大変お心苦しいのですが、何卒ご理解頂けましたら幸いです。

参加ご希望の方は、下記のフォームよりお申し込み下さい。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
3/26土の会に参加ご希望の方↓
https://akatsukienglish4.doorkeeper.jp/events/39485
3/27日の会に参加ご希望の方↓
https://akatsukienglish4.doorkeeper.jp/events/39489
※尚、両日参加ご希望の場合は、3/26土の備考欄に、両日参加の旨お書き添え頂ければ幸いです。
3/26(土)の会場
榎町地域センター http://www2.odn.ne.jp/~hak91920/
新宿区早稲田町 85
東京メトロ東西線「早稲田」駅徒歩 5 分
※「都電早稲田」駅(都電荒川線)と混同しやすいのでご注意ください。
東京メトロ有楽町線「江戸川橋」駅徒歩 10 分
都営地下鉄大江戸線「牛込柳町」駅徒歩 7 分
3/27(日)の会場
私立駒込学園 駒込中学校・高等学校
文京区千駄木 5-6-25
東京メトロ南北線「本駒込」駅徒歩 5 分
東京メトロ千代田線「千駄木」駅徒歩 7 分
都営地下鉄三田線「白山」駅徒歩 5 分

ウェブ講座水曜日のレポート(3月2日分)

#ウェブ講座水曜日のレポート
おはようございます、暁の会博多リーダーの田中十督です。
昨晩のウェブ講座の内容をご報告させていただきます。

昨日は4人で勉強しました。
いつもall in Englishで会を進めていきますが、今年は個人のパフォーマンスを上げること、個人の英語力を細かく上げていくことに主眼を置き、毎回取り組むようにしていますので、英語で討論する前に、疑問文の作り方を徹底して練習しました。

1. 「いつ、どこで、誰が、何を、どちらを、どのように、なぜしたか」を常に考えて人の話を聞くこと。

2. 登場する人や物のstatus / positionを確認する癖をつけること。

の2点に気をつけておくことをまず話し、その場で日本語で質問を作ってもらいました。

みんなで質問を作る練習をしている際、質問を日本語で作っていても、日本語の会話ですらコンテクストに甘えてしまう傾向があることがわかりました。

具体的なことを細かく聞いたり言ったりしなくても、日本語はお互いの関係性が密なclosed cultureなので、意思疎通が図れてしまいます。英語ではそれはできません。

なので、うるさいほど細かく、「誰のこと?それって何のことかな?どっちの話し?なぜ、と思う理由が何なのかな?」と一人一人に指摘をし、その場で質問を作り変えてもらいました。

次に、その日本語の内容をその場で英語にしていきました。
日本語で情報のspecificationを行っていると、英語がスムーズに出てきます。間違いやその場で止まってしまうといったことも無くなりました。

さらに昨日は発展して、「質問の答えに何を期待していますか」という点を学び、深めました。

質問をする際に、ただ漫然と相手に尋ねるだけでは、論が発展しない、という話をし、自分の質問は相手に何を期待しているのか、そして期待した答えの先に、どんな話の展開を予想して質問をするのか、というお話をしました。

私たちはコミュニケーションの中で、質問をしっ放しで終わっていることがあります。質問は何のためにするか、といえば、それは相手をやり込めるためでも、論をストップさせるためでもありません。

質問は、情報を得るためにするのと、確認をするため、そして、自分の質問によって、今話をしている人たちと、話を発展させていくためにするのです。昨日は一人ずつとその確認をし、その練習を行いました。

次回のコア講座でも引き続き、この点について、学びとトレーニングを深めていきたいと思います。

理由はよくわからないのですが、昨日は濃く深い時間を参加者の皆さんと過ごすことができました。ありがとうございました。

次回は3/6日の21:30よりコア講座です。
コア講座はどなたでもご参加いただけるようになりました^^

コア講座では以下の内容を行う予定です。
・英語の朗読を通しての発音矯正をします。
・疑問文の作り方の練習(引き続き)
・英英辞典の読書&新獲得語彙のシェア
・シャドーイングと音読の丁寧なトレーニング  以上です。




2016年2月26日金曜日

読書一葉

福沢諭吉の「痩我慢の説」と榎本武揚と勝海舟との往復書簡を読んでいたら、福沢諭吉から往復ビンタを喰らった気持ちになったので、すいません、と思い直して、錆び付いてガタが来ているところを正そうと、「福翁自伝」を読み返す。今日届いた永井荷風の「断腸亭日乗」をパラパラ。

お腹いっぱいになったので、ポールギャリコの「猫語の教科書」と昨日買った漫画「四月は君の嘘」を読む。


男性の書くものばかりを読むと考えや気持ちが偏りがちになって、人間は頭が悪くて、本来動物なんだよね、ってことを忘れてしまうので、女性の書いたものと混ぜて交互に読むと良いよね、と新たに発見。


少女漫画は「ときめきトゥナイト」と「有閑倶楽部」が中学生の頃好きだったので、あまり抵抗がない。家族に姉がいたり、英語を習いに通っていた先に、他校の女子の先輩がいたりすると、余計な入れ知恵をされたりして、長い目で考えると良かったんだな、と思う。「耳をすませば」なんて、漫画の方がとても良いんだよね、って話を女性とできたりしますもの。

2016年2月25日木曜日

"What goes around comes around."

本を読んでいて、このところ抱いていてた直感と洞察を友人に打ち明ける。友人と話しているうちに、自分の洞察と直感が、思いの外鋭かったことに、曖昧な遣る瀬無さを憶える。
しかし、自分が成長したな、と思ったのは、その喪失感を自分に向けることができた、ことだ。時に私たちは、自分の味わう喪失感や失望を何か別のもののせいにしてしまいたくなる衝動に駆られてしまう。
それは私たちが「お気に入りのおもちゃを取られてしまった」ような錯覚に陥ってしまうからだ、と僕は思い直した。必要なものがある時に人は、その必要なものを探して歩く。僕はそんな単純な人の真理を脇に置いて、子供のように勝手に拗ねていただけだったのだ。
毎晩聞く音楽が決まったプレイリストに入っていて、無意識に聞き流しながら眠りにつくようにしている。普段はことさら考えて聞くこともない、もう何度も何度も聞き流してた歌詞がふと耳に入ってくるから、人間の意識の力は素晴らしいと驚嘆する。
言葉は、その意味そのものが先に来るのではなく、発した後に独りでに意味を纏う、と述べたモーリスブランショは偉大だと思う。
Lenny Kravitzの歌に、”What goes around comes around”という歌がある。高校2年生の時、渋谷陽一のMusic Squareを聞いていた時に流れてきた曲で、とても気に入っていて、四半世紀以上たった今も、寝る前に必ず聞くようにしている。
what +V~の構文が入った文章で、高校生の時は今ひとつ意味がピンとこず、歌詞の意味がよくわからないまま聞き流していたが、意味のわからなかった言葉は、発せられた後に、新たな意味を帯びて、自分の耳から忍び込み、心の想いと交わり、収まる。
人を呪わば穴二つ、とはよく言ったもので、物事の二面性を念頭に置いて想いを整理していくと、自分の陥った無自覚の自己陶酔を諌めることができるというものだ。
自分の目の前にいる人に対して、僕は傲慢で怠惰な自分を許していた。おもちゃがなくなって駄々を捏ねる子供を演じるには、自分は物事を深く知りすぎてしまった。そのことをもう一度意識の上に置き、僕は自分の無自覚と甘さを恥じた。
自分は自分の道を進み、他人も他人の道を探し歩む。そんなことをぼんやりと考えた。
僕にできることは、目の前にいる人たちに対して責任を持って生きるということだけ。そんなことを考えた。

my pockets were full and now my money's gone my friends come around and now they're gone things come and they come and then they go and where they go nobody knows
it's gonna come around what goes around comes around it's gonna come around what goes around comes around
my cup over runneth with the fullness and grace yet people push bullshit in my face the future can't hold what your money can't buy my brother keep striving your child relies
it's gonna come around what goes around comes around it's gonna come around what goes around comes around
the world keep on spinning does the future know ? we're destined to screw ourselves one blow we've ruined what's pure down from nature below you'd better look back it'll all be gone
it's gonna come around what goes around comes around it's gonna come around what goes around comes around
so children please listen this world is yours this message to deep to ignore your forefathers said but they did not do the things that would show that they cared for you
it's gonna come around what goes around comes around it's gonna come around what goes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around comes around yeah
gonna take you higher i'm gonna take you higher i'm gonna take you higher yeah yeah yeah
i'm gonna take you higher gonna take you higher yeah yeah yeah gonna take you higher higher higher higher higher higher gonna take you higher gonna take you higher

https://www.youtube.com/watch?v=yh-...


2016年2月23日火曜日

読書百花

内田樹先生の「困難な成熟」読了。なんだか叱られている気分。「しっかりやりなさい。」と背中を押されたので、しっかりやります。手始めに内田先生の推薦書を読もうかと思い、久しぶりにアマゾンでポチる。
「断腸亭日乗」永井荷風
「夢酔独言」勝小吉
「氷川清話」勝海舟
「痩我慢の説」福沢諭吉
「兆民先生」幸徳秋水
「父・こんなこと」幸田文
「戦艦大和ノ最期」吉田満
明治、大正の本はどうして心揺さぶるようなものが多いのだろう。読む前からドキドキする。僕は本を読むときには、「黙って人の話を聞く」気持ちで読むようにしていて、寺子屋で先生が講釈してくださってあることをじっと聴く気持ちで読み進めるようにしている。 読み終わったら、フォトリーディングの要領で、最初のページから印をつけるように折り目をつけ、何度も読み返すようにする。
本はざっと読むのもいいけれど、僕は好きな箇所を何度も読み返すのが好きなので、そのようにしている。大事にしていることは1つだけ。自分が良い、と思った本は、心で正座してお話を聞く気持ちで読む、ということだ。
人の話は黙って聞く、批判や批評を挟みながら聴くのは駄目だと思っている。それは例えば講演やセミナーや研修でもなんでもいいのだけれど、お話してくださる方は自分の知らないことを教えてくれる先生なのだから、自分がその人に対して意見したり物申すなんて、学ぶ、という観点からすればナンセンスな話。
僕はお店にご飯を食べに行ったり、酒を飲みに行ったりするのが好きだが、同席する人はかなり選ぶ。どんな人と食事をしても良いのだけれど一点だけ決めているのは、「お店の人に対して講釈を垂れる人とは絶対に食事に行かない」ということだ。
例えばワインのソムリエの方に対して、このワインはどうだ、こうだ、みたいな話を始める人とは絶対に食事をしない。そういう人は往々にして、食事をする前から匂いでわかる。だからこちらからお誘いすることもなければ、先方から迂闊にお誘いの来ないように雰囲気を消す。
ワインのソムリエの方よりも自分がワインのことが分かっている、なんてことがあるはずがない。本人がどれほど自負しようと、例えばご自身がお店をなさってあったり、ワインについての商売をなさってあるなら話は別として、一素人がソムリエの方に対して蘊蓄を垂れるなどという行為は、僕には信じられないし、絶対にあってはならない無礼千万なる行為だと思って疑わない。
お金が発生する、というのは、社会的な責任を負っている、ということであって、社会的な責任を担ってワインをお客に提供する方のご意見が、素人よりも間違っているなんてことがあって良いはずがない。だから、素人の浅知恵で持ってワインをどうのこうのと語り始めるようなことは僕にとってはとても粗暴で野蛮な行為のように思えてならない。そういう人とご飯を一緒に食べて、美味しいものが喉を通ろうはずもない。
本を読む時もこれに似ている。例えば新書やベストセラーに並ぶような本は別として、古典や巨匠たちの本に向き合う時、人類の叡智に対峙する際に、こちらの意見や御託など、とてもじゃないが太刀打ちなどできようはずもない。静かに黙って耳を傾ける。教わる立場なのだから。それができて初めて、先生からほんの僅かに極意の一味を味わわせていただくことが可能となるのであって、自分の意見や審美眼の拙さを棚に上げ、一丁前に講釈を垂れるなんてことが許されて良いはずがない。僕はそんな風に読書を捉えている。もっと言うなら、芸術に対しても同じことを思う。
誰が始めた風潮か知らないが(おそらくバブル期くらいからそういう「上から目線」文化みたいなものがこの社会に根を下ろし始めたんじゃないかしら、と僕は疑っているんだけれど)、「一億総ツッコミ社会」では、誰もが手軽にどんなものに対してもツッコミを入れることができるようになったし、また、その行為そのものを楽しんで身体化しているような風潮があるように思う。例えば巷間話題を浚う西野カナさんの歌などは、その風潮を逆手にとるような形でその人気を欲しいままにしていると言っても過言ではないのではないか、と僕は思っていて、それはそれでなかなか強かに宜しかろうと思うのだけれど。つっこまれることを敢えて理解した上で、ツッコミを誘発するような歌詞や音楽を持ってくるというのは、賢しらな人にしかできない芸当だと僕は思う。あれは純粋無垢な少女には無理筋な話です。
静かに人の話に耳を傾ける、黙って人の話を真面目に聞く、という行為を通してしか、人は自分を理解してもらえる機会を与えられることはない。僕はそう思っている。長いこと教職員をしていると、いつしか自分の話は黙っていても聞いてもらえると思ってしまう。反省しなければ、と思う。静かに本を読むことを通して、人の話に耳を傾ける、という行為のあらましを今一度身体化していこうと襟を正す思いで、届く本を待とうと思っている。

もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...