2016年5月7日土曜日

英語で話す:段階を経て徐々に少しずつ

毎回の授業の帯活動では、Oxford Essential Dictionaryを使ったスモールトーク(Q&Aを英語でし合う活動)をしたり、キクタンリーディングを使った早読み競争をしたり、扉の絵を使ったスモールトークなどをさせています。

毎回決まった活動をやることにより、生徒たちに積み重ねで力をつけて行ってもらうのが目的です。

帯活動は、どんなことでもできますが、毎回決まっていること、生徒たちにとってルールややり方が簡単で、かつ時間をそんなに取らなくてもできること、繰り返しができること、バリエーションがあることなどが条件で、生徒たちの様子を見ながら変えています。
Can-Doリストの初稿。まだまだ荒削りですがおおよその目安を作り、同僚と話をし、4月から1ヶ月かけてみてきた子供達の発達段階を加味して、練り直します。

生徒たちに英語で聞く、話す、読む、書く、の順序で英語を体得してもらうことを授業のゴールに据えていますが、到達にはフェイズがあり、今は第一段階「身の回りのことを英語で言う」「ものの名前を英語で言う」など、初歩的なことをどんどん英語で言う段階です。

まずは物の名前を英語で言うことから、好き嫌いなどを経て、調理法などの段階に進みます。簡単なことですが、丁寧にやらないとできるようにならないんです。
その次の段階には、数字を英語で言う、日時を受け答えする、時刻を言う、活動の時刻を言う、カレンダートークをする、などが来ます。

さらには、絵や写真を見て説明をする、まずは見えるものを言い、その後、より細かく詳細まで描写し、さらに感情、理由、原因、などを英語で言う段階に入ります。

その後、漫画を使って、英語で漫画をその場でどんどん説明していく活動をし、さらに絵を見ながらstoryを自分で作っていく練習をします。

その後、簡単なbook reviewや映画の紹介などを英語でできるようにしていき、その後、自分の意見をPREPで述べる練習をします。

まずはPREPの最後のPを省いて、「私はこう思う、理由はこうだ、具体的にはこれとこれ」という3点を英語で簡潔に言える練習を繰り返し、その後、結論のPでは、言い換え表現を用いて繰り返しを避ける練習をさせようと思っています。

描写力をここまで高めていき、その後、自分の意見を言う段階に入ることが高校1年生のゴールだと僕は考えていて、生徒と一緒に授業に取り組んでいます。

グループのディスカッションに入ったり、オーディエンスの前でプレゼンをする段階に入るのはかなり先の話になりますが、この段階を少しずつ経ることにより、生徒たちに徐々にアウトプット力を高めていかせるのが目的です。

帯活動だけではまかないきれないことも含まれていますので、これを教科書を絡めたり、他の教材を用いたりしてやっていきます。子供達は当然試験もありますから、試験のことも当然考えて授業をしなければいけません。

子供達は英語表現という授業の中で英文法をしっかりと学んでいます。コミュニケーション1の授業の中では、文法事項をその都度しっかりと確認し、練習しながら実際の活動と繰り返しリンクして、「頭でわかる」から「体で使える」段階にまで英語を刷り込んでいくことを目的にしています。

子供達が実際に使っているForestという参考書と問題集があるのですが、その目次を見て、年間の「話す」活動と文法事項をどのようにリンクさせていくか、また、英文法の授業だけでは身につかない「英語のロジック」と英文法をどのようにリンクさせていくか、実際のコンテクストを想定して、活動を創っていきます。手間が掛かり、骨が折れますが、これをやらないと、せっかく英文法をしっかり勉強しているのに、それがコミュニケーションの授業や活動とリンクしません。
授業雑記帳に参考書の目次を見ながら活動と英文法をリンクさせるメモ書き。
構文や文法事項はコンテクストの中でどのように使うか、ということがとても大事です。受け身や比較はlayerの視点を伴わないと会話や書き言葉で上手に使えるようにはなりません。

一口に「英語を話す」「聞く」と言っても、段階や様々な仕掛けが必要で、一朝一夕に「はい、これ!」という方法はなく、上記したようなことを丁寧に根気よく活動の中で定着させていかなければいけません。

来週からは"Flip-Talk"の活動を入れていきます。絵を見てQ&Aのセッションをする帯活動です。やり方は簡単で、カラーの絵とパウチの機械、トークの雛形(英語のQ&Aのパターンを印刷したプリント)があれば簡単に活動を行うことができます。20枚準備すれば、40人のクラスでもペア活動で20回活動を行うことが可能です。

活動の多い授業をしていると、行き当たりばったりでやっているのではないか、と思われたりすることもあるのですが、行き当たりばったりで活動をしていたら、子供達はすぐに飽きてしまい、真面目に取り組まなくなってしまいます。

細々とした仕掛けや準備、普段の英文法や英単語の学習とのリンクを深く何度も修正して加味し、少しずつ前に進む、という方法が遠回りでいて、実は一番確実にアウトプット力をつけていくコツなのです。

授業者として、これが実感を伴って理解できるようになるまで、20年掛かりました。all in Englishで授業を始めて4年目になりますが、去年まで考えていたことともまた全く違う次元に来た気がしています。

試行錯誤の連続ですね。でもやるしかないですね、子供達の為ですからね。

あ、今日は同時通訳トレーニングのシャドーイングについて書こうと思っていたんですけれど、帯活動について熱く書いてしまいました。シャドーイングのコツや日本語PREPの練習法などについてはまた体力のあるときに書きます。

書きたいことが山ほどあるけれど、体は一つしかないですね。分身の術があれば良いですが、あれは体が薄まっていけませんね。アニメで子供の頃、忍者が分身の術を使うシーンを見てると、薄く描かれていることがあったのを記憶していますが、あれは生身の人間は割り切れないのだ、ということを暗に示唆した優れた画法だったのでは、と仕事の忙しさの合間に唸ったりしています。

俺、何言ってんだろう笑。

ではまた^^;


★帯活動とは:毎回やるルーティーン活動のこと。広島県の胡子先生がこんな風に呼んでらっしゃることを知り、また、和田玲先生の勉強会「例の会」に参加した時にも、この名前が使われていたので、僕も「帯活動」という言葉を使うようにしています。

2016年4月30日土曜日

同時通訳トレーニングを教室へ:立体構造トランスクリプトの作り方

同時通訳者の方がご自身のトレーニングを紹介してある本に出会ったのは29歳の時、今42歳ですから、13年前になりましょうか。

それ以来、このトレーニングを毎日欠かさずやってきました。同時通訳トレーニングを始めて、自分の英語力向上を体で実感したのは2年後、それ以来、このトレーニングを授業でやれないか、と思い立ち、実際に同時通訳の先生がなさってある勉強会に足繁く通い、そこで頂いた教材をしゃぶり尽くすようにトレーニングし、自分の授業の中でトレーニングを中高生にも使いやすいように改良を加えて、今日に至っています。

その効果は絶大なものです。とても言葉で言い表すことはできませんが、聞く、話す、読む、書くの4技能全てが恐ろしいほどレベルアップします。

そのトレーニングに用いる教材の一つに「立体構造トランククリプト」というものがあります。(詳細は後述します)

その実感を持って、僕は授業で、教科書の英文をバラして、「立体構造トランスクリプト」という形に落として、生徒に配布します。

生徒たちに、英文を視覚的に捉えてもらうこと、英文を立体的に見てもらうことにより、1文ごと、段落ごと、文章ごとに、英語の構造はどうなっているのか、を常に意識してもらい、音読やシャドーイングなど、音声面でのトレーニングをする際に、より体に英文を刷り込みやすくすること、さらには、英語を視覚的に理解していくことを目的にしているからです。

このプリントのことを、「構造表」と僕は読んでいて、生徒たちには、授業中に「構造表を出してください。」と指示を出して、このプリントを使って、説明、音読、シャドーイングなどのトレーニングを行っています。

このプリントを使い始めたのは、「KHシステム」という同時通訳トレーニングに出会ってから。同時通訳者の国井信一先生と橋本敬子先生が開発された、画期的な英文理解ツールで、僕の授業では今は欠かせないアイテムとなっています。

作り始めは試行錯誤の連続でしたが、慣れると1レッスン分はあっという間に作成が可能です。

今年教えている生徒たちが、音読トレーニングノート(毎週音読のトレーニングをノートに記録付けする課題を課していて、毎日取り組むことを生徒に促しています)に、「立体構造トランスクリプト」を使ったトレーニングについてこんなコメントをつけてくれました。


↓こちらに、「立体構造トランククリプト」の作り方のプリントを作ってみました。ご参考になれば幸いです。
https://www.dropbox.com/s/dbh3bx9iu4542n2/%E7%AB%8B%E4%BD%93%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9.pdf?dl=0


2016年4月29日金曜日

2016年4月28日木曜日

同時通訳トレーニングを中高生の授業でやる実践

僕は29歳の時、同時通訳者である国井信一先生と橋本敬子先生の著作である「KHシステム」を通して、同時通訳の方の英語トレーニングメソッドを学びました。その後、実際に国井先生と橋本先生が主催されるセミナーに参加し、鍛えて頂いて、飛躍的に自分の英語力アップを実感する、という貴重な経験をさせて頂きました。

その後、30代の10年間と、+4年間、自分でそのメソッドを徹底的に応用し、毎日同時通訳TRをしながら過ごしました。「英語を英語のまま理解する」回路は、これらのトレーニングを通して身について行ったと実感しています。

授業の中でその方法論を取り入れ、生徒達にもぜひこの力をつけて欲しい、と願って実践を始めたのが12年前。授業のプリントをすべて同時通訳トレーニング仕様にし、生徒達にメソッドを伝え、授業中にトレーニングをさせ始めました。

同時通訳トレーニングは、生徒達に英語をインプットするのにとても効果的なメソッドを含んでいます。音の仕込みをして単語の読み方やフレーズの発音などを学び、その後、和訳を読み込むことによって意味を体に落とし込み、更に日本語の意味と英語を一体化させていくのです。

このメソッドは、何にも勝る可能性を秘めています。聴く力、英語を読む力(読解と発音の両方)、英語のロジックを理解する力、英語のスピード感に慣れること、語彙や英文の駒を増やすこと、かたまりごとに英語を前から捉えていく力、和訳をしなくてもすらすらと英文を前から前から理解していける力、などです。

このメソッドで授業をすると、教科書の説明はもの凄いスピードで終了し(実質、1駒の授業で、帯活動を除いた展開の時間に、Lesson丸ごとの説明が終わります)、残った時間をたっぷりとトレーニングに充てることが可能になります。

僕は新しい学年でも、この同時通訳トレーニングを授業の中で取り入れています。英語を音読するのが苦手な生徒でも、音の仕込みと意味の仕込みをたっぷりとやって、その後にトレーニングすれば、誰でもシャドーイングを自分で出来る力がつきます。


授業で同時通訳TR実践


《同時通訳トレーニングの仕方:1つのレッスンは、1回につき1パート、が目安です。》
11パートの和訳を黙読(30秒:PREP読みをする。「ポイントは?理由は?具体的には?」の視点で読む)
2.読んだ内容を友達にPREPで説明する練習(理解の血肉化)
3.音の仕込み(意味は考えず、CDの音声に慣れる。この際に発音指導:大きな声で×2回)
4.和訳の黙読(30秒:再びすり込み)
5.日本語の意味を踏まえながら「この部分はこういう意味だよね。」と想像しながらCDと音読×2
6.自主トレ(自分で立体構造トランスクリプトを見ながらシャドーイング)
7CDと一緒に音読×1
8.何も見ずに、CDの音声のみでシャドーイング×2


1~6までが仕込み作業です。この作業を経れば、英語が苦手な生徒でも、日本語の意味と英文の音の一致がしやすくなります。頭で一致出来た内容を、体を使って一体化させ、その後、英語のみで理解していくのが、シャドーイングのトレーニングです。

シャドーイングは世の中でもてはやされていますが、実際にこのシャドーイングの効果や意味を本当に理解が出来ていないと、初見で何も分からない英文を無理矢理音のみでシャドーイングさせてしまうことになります。

シャドーイングは、音の仕込みと意味の仕込みを経て、その2つを一体化させていく作業です。この仕込みの作業を行わないと、シャドーイングの効果は0です。全く意味がありません。ですから、1~6の作業を徹底します。気が抜けないのです。

生徒に説明するときにはダラダラとはしません。手短にさっさと説明を済ませ、分からないところは体を使って、トレーニングをしながら覚えていってもらう手法をとっています。個別に生徒のところを回って、個別指導を入れていく作業も欠かせません。

6.の中に出てくる「立体構造トランスクリプト」というのは、英文を立体的に構造化し、英文ができる仕組みを視覚的に捉えて、英語をかたまりごとに理解しやすくするプリントのことです。このプリントも、国井先生、橋本先生に教わり、自分で中高生にわかりやすいように作り方に改良を加え、現在は自分の授業で必ず作成して生徒に配布しています。
立体構造トランスクリプトを使ったTRを授業で取り組んでいる最中の画像です。

※立体構造トランスクリプトを見てみたい方は、dropboxに、僕が作成したSteve Jobsのスピーチのものを入れていますので、ご覧下さい。

又、和訳も先に配ります。和訳の中身を読ませ、その中身を友達に日本語で説明させる訓練を通じて、文章の読み方、要点のつかみ方、言葉による説明の仕方を実際に体験してもらいながら、これらの技術を身につけてもらうことが狙いだからです。
和訳を読み、読んだ内容をPREPで友達に日本語で説明するトレーニング

このトレーニングは1パート(1セクションという言い方を取る教科書もあります)を終えるのに10分弱しか掛かりません。授業では、どんどんパートを進むのではなく、1つのパートをしゃぶり尽くすようにトレーニングし、英語が確実に身についた、と生徒に感じてもらい、1コマの授業の中で、自らのパフォーマンス向上を実感してもらうのが目的です。

ここでも「焦らず、たっぷり、ゆっくり」が基本となります。

このトレーニングを教科書全編を使ってやっていきます。1年後には、子供達に恐ろしいほど強く太い英語の回路が身についています。

この効果は複数の学年で実証済みですので、今年も1から丁寧に指導をし、オーガニック指導(多読、英英辞典による語彙指導、読み聞かせ、英語の歌、スモールトークやディスカッションでのスピーキング活動)と併せて生徒達に取り組んでもらっています。

インプットとアウトプット、インテイク、すべてを縦横無尽に絡め合いながら、1週間の授業が瞬く間に終わっていく、という感じです。生徒達のこれからの頑張りがとても楽しみですね^^

最後になりますが、今の自分があるのは、宮崎県の中別府温和先生、KHシステムの国井信一先生、橋本敬子先生のおかげです。彼らがいなければ、今の自分はありません。先生方は僕の絶対的な師であり、弟子である僕が師の背中を超えることは絶対にできません。彼らが僕を育て、ここまで成長させてくださいました。僕は彼らに足を向けて寝ることは絶対にできません。

この場をお借りし、3名の先生方に感謝をしたいと思います。
中別府先生、国井先生、橋本先生、本当にどうもありがとうございます。先生が僕に施してくださった教育を、教え子や多くの先生方にお返ししていきます。先生方から受け継いだバトンをつないでいきます。

ではみなさん、また^^

追伸:授業や取り組みなどのご質問がある場合、ブログにて出来る限り紹介させて頂きたいと思っています。お気軽にご連絡下さい。


多読の授業は忙しい。

多読の授業を初めて2週間が過ぎました。子供達はめいめい本を手に取り、音読をしながら読んでいきます。

多読の授業と言うと、「生徒に本を勝手に読ませて、先生はすることがない。」と思ってらっしゃる方もいらっしゃると伺ったことがあります。これはとんでもない認識の誤謬です。

授業が始まると、生徒達の様子を見ながら、教室中を行ったり来たりして、生徒達が躓いていないか、読み方が分からない単語がないか、熱中できているか、など、様子を観察しながら徹底的に個別指導を入れていくので、休む暇がありません。

気がつけば50分の授業が終わっていた、というような具合で、とにかく生徒達一人一人が集中して本を読む時間を作ってあげて、躓いた時に寄り添い続けることが大切です。

初めての授業から2回目、昨日の多読の授業のポイントは以下の2点でした。

「レベル1+からレベル3までの本を読破するつもりでやろう。」
「ゆっくりじっくり絵を見て、どんな様子か、何をしているところか、絵に何が書かれているかを見よう。」

文章や単語の意味が分からないとき、辞書を引いたり調べたりは一切しません。絵を見ながら、その単語が使われている流れや様子を見て、意味を類推していく作業の繰り返しです。

子供達が自分自身の力で意味や語義に到達していくお手伝いをするのが先生の仕事でして、これは喩えて言いますと、有機栽培や、自然飼育に似ています。とにかく、気が遠くなるような手間が掛かるのです。

多読の授業、英英辞典の活用、絵本の読み聞かせ、毎回の授業でのスモールトーク(スピーキング活動)などはすべて、結果を急いでしまったり、成果を数値化するような指導ではなく、生徒達が自らの力で、「英語を英語のまま理解する回路」を育てていく指導法です。

これをやったからすぐに模試の成績やテストの結果が出るわけでもありませんし、検定に合格したりするものではありません。

一方で、自然な方法で育てられた野菜やお肉がとてもおいしくて、体にもとても優しいように、有機栽培のような姿勢で子供達を育てていくと、子供達に笑顔が溢れ、毎日の授業の中で、子供達は生き生きとします。

生徒達は「英語をやらされている」「英語の勉強をしなければいけない」「宿題や再テストがとても多くきつい」など、威圧感や圧迫感を感じることがなくなります。自ら学ぶ力をつけた子供達は、人からやらされて即戦力を身につけた子供達よりも強く逞しいのです。

この手間を惜しむと、子供達に自ら育つ力はつきません。子供達に対して教師が取る態度は、「愛情溢れる母親のような温かさと忍耐を持って、子供達を見つめ、励まし、受け止める」ことです。子供達はいろいろな間違いをします。失敗もします。その時に我慢して教えない。徹底して子供達が気づくまで待つ。気づく為のヒントはあげる。でも、答えや正解をけして教えない。

若い頃の授業を振り返ると、子供達にトレーニングをさせ、徹底して単語帳を使って鍛え、文法問題を死ぬほど解かせて、これで子供達は鍛えられた、と自己満足の世界に浸っていたんだな、とわかり、とても恥ずかしい気持ちになります。

追い立てるような指導をしなくても、子供達は伸び伸びと学びます。自ら気づきます。躓いている友達と励まし合って共に力をつけていく流れができていきます。

そういう授業をするのに、20年の時間が掛かりましたが、今こうして子供達が生き生きと授業中に活動をしたり、言われなくてもどんどんオックスフォードの英英辞典を引いて語義をノートに書き、イラストを添え、気づきや発見のコメントをつけている姿を見るのが幸せで仕方がありません。多読の時に生徒達と読み聞かせをしあったり、絵の説明をお互いに英語で言い合うことがとてもうれしい。こんなに子供達が生き生きしている、自分は20年間、何を教えてきたんだろう、そんな気持ちに気づかせてくれます。

話が長くなりました。子供達の多読の様子を見て下さい。すてきな時間を与えられている恵みと幸せに、感謝しています。

易しいレベルの本を追加しました。

生徒と一緒に1ページごとに読み聞かせをし合いました。

夢中になって多読に取り組む子供達。高校一年生です。



2016年4月26日火曜日

【6月12日(日)に東京で英語力強化勉強会@達人セミナー】


【6月12日(日)に東京で英語力強化勉強会@達人セミナー】
6月に東京で英語教師達人セミナーがあります。そこで、4時間勉強会をできる運びとなりました。達セミの谷口先生のお計らいです。
谷口先生、ありがとうございます^^
当初は2時間と思っていましたが、急遽、4時間勉強の時間を持てることになりました。関東近郊の方、お運びいただければ幸いです。
午前中は授業で実際にやっていることを中心に実際に体験していただく時間が多くなるかと思います。講義形式の座学っぽい形は取りません。
また、午後は通常スカイプで行っているディスカッション+資料を使ってのグループでのプレゼン作り、プレゼン発表まで体験していただければ、と思っております。アクティブラーニング的なやつなのかな、これ。
授業の取り組みに関しても、隠さず全部話します(ただ、だらだらは話さず、簡潔にまとめてお話しします)。
楽しみにお待ちください^^
濃いお土産準備しますね^^
【祝!達セミ21周年!】
◆東京・郁文館夢学園(2日目・祝達セミ21周年)
・日 時:6月12日(日)
・場 所:郁文館夢学園
<詳しくは www.ikubunkan.ed.jp/ を参照>
・参加費: 一 般4000円 院 生3000円 大学生1000円
・内 容:
10:00~12:00  第3講座 「英語を英語のまま教える授業実践と学習形態(1)」
         田中十督 <西南学院中学校・高等学校>
12:00~14:00 ランチ(皆で食べに行きましょう)
14:00~16:00  第4講座 「英語でディスカッション・暁の会in東京」
         田中十督 <西南学院中学校・高等学校>

英語を英語のまま教える授業実践と学習形態

今年から高校一年生の担当を仰せつかっています。
高校一年生に「英語を英語のまま理解する回路」を頭に作ってもらいたいと思い、オーガニックな語学学習に取り組んでもらおうと新しく始めたことがあります。

1. Oxford Essential Dictionary:以下OED(子供向け英英辞典)を使った語彙学習(ノートテイキングと継続学習:英作文へのアウトプットの下地作り+生素材へ積極的に触れさせる指導)

2. Oxford Reading Treeシリーズを使った多読授業の導入

3. 音読トレーニングノートによる音読の記録付けと家庭学習の定着(弱点発見、補強、授業へのシステマティックなフィードバック、家庭での音声学習の橋渡し)※これは実は5年前の中3と高1の2年間で既に効果を実証済みで、さらに補強を重ねて導入。

1~3の中で、3に関しては過去にやったことがあって効果があったことを再度補強して導入、1、2は完全に今までにやったことがない取り組みです。

授業が4月からスタートしてわずか3週間、子供達は恐ろしいほど変貌を遂げており、こちらの方が驚いています。

ノートへの取り組みが素晴らしい。特に英語を苦手としているであろう男子生徒のノートへの積極的かつ自発的な学習の取り組みが著しく向上しています。

また、OEDの取り組みで、アレルギーを示す生徒がいるどころか、これならば続けられそう、といった嬉しい声を多数耳にします。

これからGWを経て、学習はさらに進んでいくわけですが、授業でやっているのは以下のことです。何も特別なことはしていません。
【授業でやっている活動】
★帯活動(毎回必ずやるルーティーンワーク)
・スモールトーク(教師と生徒との英語のトーク)
・キクタンを使ったトレーニング(ペア)
・キクタンの絵を用いたスモールトーク
・キクタンの単語トレーニング(ペア)
・OEDを使ったスモールトークドリル
・歌や読み聞かせは適宜。生徒の様子を見ながら。

★ボディ:本時(その授業)の活動
・教科書の英文の立体構造トランスクリプトをざっくり解説
・和訳を読んで、友達に説明するペア活動
・セクションごとに英文をCDに合わせて音読
・シャドーイングはかなり音読をやり込んでからやらせる。
・音読は目的ごとに生徒の習熟度合を見ながら「塊ごと」「音のみ意識」「和訳見ながら(これは高度)」などをその都度変えて行う。

この2つを組み合わせてやっています。できるだけ生徒に話をしたり、考えたりする時間をあげて授業を進めていっています。

子供達の様子を見ながらその場のさじ加減で、盛り上がりそうにないこと、面白くなさそうなものはバッサリと捨てます。

作り込んでいくとその場の生徒の様子を軽視してしまうので、生徒達の様子をその都度見ながら活動を微妙にずらして変えていきます。

生徒達は生き生きしています。OEDの活動をしている時、あるいはキクタンの単語帳の絵を見ながらスモールトークをしている時、とても嬉しそうに友達と英語で語り合います。

僕は基本的にall in English形式をとりつつ、生徒達の様子を見ながら、日本語を混ぜ、また英語に戻り、としながら授業を進めていきます。

もっと生徒に英語で話をして欲しいのですが、今は中一レベルの英語を使って、どんどん物を説明させたり、身の回りのことを英語で言わせたりして、英語を話すハードルをどんどん低くして、とにかく英語で話してもらう、というトレーニングを繰り返しています。

ハードルの下げ方や、発話の工夫などについては、ネイティブの専任教諭であるマイケルと毎日相談をしながら、ヒントやアイディアを戴いています。

また、多読指導に関しては、去年から仲間になった多読の先生方にたくさんのご指導を頂きながら、毎週1コマ50分(実際は延長して60分くらいやっていますが)を、生徒たちにたっぷり楽しんで英語の本の読書に取り組んでもらっています。

僕の説明はここまでです。あとは生徒たちの音読トレーニングノートとOEDの書き取りノートの画像を載せますので、実際に生徒たちの学習を見ていただければ、と思います。

今年の子供達、本当に素直でかわいいです。穿つた見方をしたり、斜に構えている子供が一人もいない。毎回授業に行っていて、忘れていたような温もりを取り戻しているような気持ちで、毎時間の授業を終えて職員室に帰ってきます。

子供達のノートをぜひご覧ください。素敵な気づきや発見、自らが進んで取り組んでいる様子を見ていただければ、と思います。
英語が決して得意だとは言えない生徒達が、こんなに前のめりになって英語に夢中になっている姿を見る幸せ、英語を教えていて、これほどの喜びがあるでしょうか。

OEDを使った課題のプリント

キクタンリーディングを使ったスモールトーク

ORTを楽しんで読む生徒

ORTをレベル別に小分け

OEDを使ったスモールトーク

子供達は多読、好きみたいです^^

英語を英語のままわかる回路の発見

授業でやったことから発見したこと

キクタンリーディングの単語トレーニング

文法の授業とのリンク。子供自らが気づく素晴らしさ。

楽しんで勉強している様子が伝わります。 

丁寧にノートをまとめていた生徒。

絵を描いて単語を覚える効果を即実践した生徒。


この子のノートには気づきや発見がたくさん^^

授業をやったことを家庭でやってみて実感したこと^^

同日通訳トレーニングの効果を実感^^

マスいっぱいにコメントを書いた情熱的な生徒

こういう言葉から生徒は自ら発見をしていくんだと思います。

英語を英語のまま回路の発見

キクタンマジックを実感した生徒のコメント
ではまた^^


もっとも大いなるもの

単語の綴りを一生懸命練習するけれど、何度も、何度も間違える子がいる。 でも、授業中、何度もうなづきながら説明を聞き、話に耳を傾け、大きな声で歌を歌う。フォニックスの発音を、口を縦横いっぱいに開けて発音する。 oshienと単語テストに書いてきた。oc...